9、視覚障害者の老後と盲老人ホーム











9、視覚障害者の老後と盲老人ホーム







高齢化が急速に進行している我が国において、視覚障害者のそれは極めて顕著です。
近年では生来の視覚障害者よりも、糖尿病性網膜症などによる中途失明者の割合が高く、さらにその傾向が高まることが予想されます。
盲養護老人ホームと盲特別養護老人ホームを併せて盲老人ホームといいます。
視覚障害者も養護老人ホームや特別養護老人ホームに入所することはできますが、これら一般の施設は、晴眼者の入所を前提に建物が造られ、運営されているので、視覚障害者が暮らすには、必ずしも適しているとはいえません。
そこで視覚障害者高齢者専用の施設の設置が強く求められました。昭和36年5月に奈良県で初の盲老人ホームが誕生し、平成20年には、山形県、富山県、鳥取県、沖縄県を除いた全都道府県に所在し、その数は80施設に上ります。
そこで専門的な知識・技能を持った職員の手厚い介護・支援を受けながら、5千名弱の利用者が穏やかな老後を送っています。
静岡県内には浜松市に社会福祉法人光の園が運営する第二静光園があります。
参考URL盲老人ホーム一覧(施設区分ごとに掲載)
http://www11.ocn.ne.jp/~zenmou/ho_main.html

全盲老連ホームページ / 盲老人ホーム一覧(都道府県ごとに掲載)
http://www.zenmourouren.jp/home_list.htm

静光園(社会福祉法人光の園 静岡県浜松市)
http://www.hikarinosono.or.jp/oldman/service.html

しかし、この施設数では、とうてい施設へ入所したいという視覚障害者の希望
を満たすことができません。従って、一般の老人ホームにも、平均二人ぐらい
の重度視覚障害者が生活しているとみられます。また、年齢を重ねても住み慣
れた地域の家で暮らしたいという願いを持った視覚障害者もおられることでし
ょう。そうした声に応えるためには、たとえ視覚障害があっても気兼ねなく利
用することのできるグループホームやケアハウスといった地域に密着した形で
のサービスの提供が必要なのかもしれません。


引用文献
「盲老人ホーム」フリー百科事典『ウィキペディア(wikipedia)』
『視覚障害者の介護技術(改訂新版)−介護福祉士のために−』
監修・直居鉄
発行・YNT企画 2002/11/22

                      ライター  菊池 一郎

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